バーチャルユースフォーラムとは
仮想のユースフォーラムを青森県内で開くためのプランを策定する8か月のプロジェクト型の学習。組織作りから、業務洗い出し、担当者割り振り等を生徒が行います。4つのグループが企画の採択を目指して競います。企画にあたっては、外部団体(ホテル・印刷業者・バス会社・仕出し店・見学施設等)とは直接折衝できないため、教員が仮想の業者として交渉の相手を務め、スタッフマニュアル、参加者のしおり、予算書、参加申込書、ワークショップ資料等を作成します。出来上がった書類(約200ページ)の内容を点数化し、プレゼンの点数とともに順位が決定します。評価はプロによって行われます。
今年度の審査員は NPO/NGOプロワークス十和田理事長 中野正三 氏、アートホテル青森営業 米川智美氏、青森県観光国際戦略局 観光企画課 一戸学 氏、青森県青年国際交流機構 会長 竹中恵理 氏にお願いいたしました。
生徒の感想
質問項目
①何を学んだか。
②実施前と実施後の比較。
③今後どんなことに使えそうか
④苦しかった時、どう対処したか。
■①計画立案の大切さを学びました。私たちの班は、最初の時間から話し合いがあまり活発ではなく、誰かが話すのを待っているような感じだったので計画もなんとなくしたもので、大半の人が何をいつまでにしなければいけないのかがわからなかったです。しかし、締切の2ヶ月くらい前からやるべきことが次々と出てきて、自分の時間を削りまくらなきゃいけない感じになりました。今回は団体戦だったので偶然間に合ったけれど、受験はそうはいかないので、しっかりと計画を立てなければいけないと思いました。 ②話せる人が増えました。今まで同じクラスなのにも関わらず、話したことがなかったり、名前すら知らなかった人たちと10月ごろからたくさん話すようになって、人柄を知ることができて良かったです。また、タイピングやグラフの作成など、パソコンに関するスキルがとても上がって嬉しかったです。 ③私はホテルに関する職業につきたいと考えているため、今回学んだスキルが全て使えそうだなと思いました。また、このような大変な企画があったとき、やりたくない仕事でも頑張ってこなす人と、どうにか理由をつけてやらない人、全く何も知らないふりをする人など様々な人がいて、いろんな人の本性が見れたことは、今後の人間関係に役立つなと思いました。 ④もっと頑張っている人がいたので、「その人に比べれば、私の仕事なんてちっぽけなこと」と思うようにしました。しかし、この方法は限界があって、最終的に一番効果的だったのは、母親に愚痴を聞いてもらうことでした。
■①何かイベントを運営する場合手を回さなくてはいけない範囲の広さを学びました。今まで自分はずっと何かに参加する側だったので、運営する側がこんなに下準備が必要であるということを知って驚きました。学校行事にせよ部活の大会にせよ、自分が快適に過ごせていたのは運営側の努力の賜物だったんだなと実感しました。 ②バーチャルユースフォーラムを通して、その前まではあまり関わりのなかった人と協力する機会が多くて、その人たちの良さにも気づけたし、同じ班内のチームワークも高まったと思います。本当に最初の頃はどうすればいいか分からなかったし、これからこの班でやっていけるかも不安でしたが、活動を重ねるにつれて仲も良くなり気軽に自分の意見を出せるようになったので、自分にとってはこのグループ活動はとても有意義だったなと思います。 ③それぞれの仕事を期限までに終わらせて、まとめる人に提出し、また新しい仕事に取り掛かると言う流れや、第三者と時間を合わせて交渉することなどが、実際の会社のようで、今まで経験したことがありませんでした。この経験は、自分が将来社会に出てから役に立つと思いました。一つの班単位で活動しているので、他のメンバーに迷惑がかからないよう、常に責任感を持って仕事をすることができたのは貴重な経験だったと思います。 ④仕事が多い時は、常にグループのメンバーで分担してやりました。誰かが忙しいときにはすぐに他の人が仕事を肩代わりしてやったので、自分は特に大きなストレスもなくやることができました。
■①何かを企画するときの重要事項、交渉するときに必要なこと、資料の作り方を学べた。1から全てを企画し、参加する人たちの言語や生活、文化の違いへの配慮も考えたことが初めてだったので、考えれば考えるほど「これも必要」「あれも必要」と考慮しなければならないことがどんどん出てきて、大変さを実感できた。役割を分担して仕事を進めていたので、同じ班の人たち、ほかの班との連携を通して、コミュニケーション能力も向上できた。20人程の大人数でやっていたので、全員が真面目に仕事をしたわけでなく、仕事をしない人、その人の分の仕事を負担する人など様々なタイプの人たちが出てきて、社会の縮図を味わった。 ②学校で勉強するだけでは身につかないような企画の能力、コミュニケーション能力が身につけられた。また、バーチャルユースフォーラムでクラスの人たちとの協力を通したことにより、新しい友達ができたり、周りの人たちとさらに親密になることができた。 ③実際に社会に出て、何かの事業を企画、実施するとき、どこかの会社や人と交渉するとき、資料を作るときに役立ちそう。 ④周りの人たちと励ましあったり、一緒に放課後に残って協力しあったりした。ほかのチームの人たちとも愚痴を言って励まし合い、ストレスを解消しつつ頑張った。
■①1番にイベントを企画運営する側の苦労を学びました。オリエンテーションで前年度の先輩方の資料を見た時、裏表1枚の企画条件からは予想がつかないほどの量の資料で、実際に自分たちも191ページの資料が出来上がり、今まで参加してきたイベントもこんな苦労が詰まっているのだと実感しました。また、私たちの班は、資料の提出最終締切よりも早くに目標の日をリーダーが設定してくれましたが、確認作業に入ると、誤字脱字やそもそも足りない資料が次々と出てきて、先を見据えた早めの行動とグループ内での情報共有が不可欠だと学びました。 ②1年生のときに聞いた先輩方の発表では、大まかな内容しか知ることが出来なかったので、期日まで余裕をもって終えられそうだと思っていました。しかし実際には、本当に細かいところまで想定しなければならなく、終わらないかもしれないと不安になりました。自分で大変さを実感してからは、小さなイベントから修学旅行、プロスポーツの大会などを企画運営してくださっている方々の想いを考えるようになりました。 ③情報をまとめる力や、共有するコミュニケーション力、どれだけ細かく緊急事態を想定できるかといった力は将来、就職した際に活用していきたいです。文系の職業は、分散している情報や能力をまとめることが多いので、社会に出てから必要になるこれらの力を少しでも身につけることができたと思います。 ④私はワークショップの担当で、講師の選定から活動に取り組みました。はじめの数時間は余裕だろうと楽観的に考え、ゆっくり過ごしてしまいました。残り半分くらいの時間で使用するホテルの部屋、ワークショップ名簿、司会原稿、スタッフの動きを考え始め、このままだと終わらないと思い、同じくワークショップ担当の2人と仕事を分担しました。それまでは3人で1つの仕事に取り組んでいたのですが、分担してからは倍以上の早さで仕事を進めることができました。LINEでの情報共有、ホテル担当との連携もあり、分担して良かったと感じました。
■①ゼロからイベントを企画することの難しさがわかった。イベント内容や経費の計画だけでなく、考えておかなければならない事の中に参加者の体調や宗教もあって本当に細かいところまで気を配り綿密に計画しなければ全てが水の泡になってしまうこともあるんだと学んだ。 ②班のメンバーと協力して迅速に仕事を進められるようになった。意見を自分から言えるようになった。 ③社会人になって会社の新しいプロジェクトを計画をすること。 ④他の班の人に悩んでいる所にどう対処しているか聞いて、新しいアイディアをもらう。
■①自分が担当した仕事をするときに、ただ仕事をするのではなく、他のチームと連携して進捗状況を確認しながら進めるのが大切であることを学んだ。 ②団体行動には、多くの人が関係していて、以前だと把握できなかったところまで目を配れるようになった。 ③将来の仕事や普段の家族旅行にも活かせそう。 ④苦しいと思ったことはあまりなかったが、分からないことがあって困った時は、すぐに聞くようにした。
■①資料作成や打ち合わせなどの段取りの重要さ、誰が見ても分かるような資料を作成することの重要さ、同じことを頑張っている仲間のありがたさ。 ②修学旅行でバスに乗ったり、食事を摂ったりする度に段取りや内容を企画してくれた先生方への感謝をとても感じました。 ③「誰が見ても分かりやすい」という視点から物事を考えられると思う。 ④深呼吸、友達との励まし合い、とにかく進める
■①自身に割り当てられた仕事をする際、単に仕事をこなすのみではなく、メンバー内ないしはチーム内での連携の重要性及び連帯感 ②実施する前は、「なぜやらなければならないのか」と疑念を抱いていた、しかしやってみると将来自分がやるであろうプレゼンなどのデモンストレーションになった ③上記と同様に将来的に自分が担当するかもしれないプレゼンの進め方 ④正直投げやりになることもあったが、自分の能力を信じました
■①チーム間の連携の重要性 ②実施前に比べて自分に任されたことに対する責任感があがった ③大学でのグループワーク、就職した際のプロジェクト ④周りの仲間に相談する
■①一つのイベントを企画するには、配慮するべき点が多く存在しているため1人で行動せず、仲間と意見を常に共有するべきだということ。 ②資料を作ったり原稿を書いたりするのが上手になった。 ③大学で卒業論文やレポートなどを書く時、パソコンで資料などを作ること。 ④悩みを仲間間で共有して、解決を図った。
■①報連相と計画の重要性 ②実施前は期間に思ったよりゆとりがあると思っていたが、終わってみると切羽詰まっていたので期間に対する活動の仕方が始まりと終わりで異なっていた。 ③ 仕事の手詰まりや会議などのイベントの企画の際に手順として利用出来そう。 ④ 仕事を持ち帰って家でメンバーと協力して資料の情報収集や協賛企業の誘致に取り組んだ。
■①1つのイベントを準備することの大変さがよく分かった。たった数日で終わるイベントでも配る資料、予算、スタッフ等考えなくてはいけないことが沢山で、莫大な準備が必要だと分かった。また準備をする人数が増えれば増える程、準備する側の打ち合わせも必要で終わり際になってしわ寄せが来ないように別の担当の人とも話し合いまとめていかなければならないと思った。資料を作る力はもちろんグループ間での協力する力がついたと思う。 ②準備の大変さを知り、今までは何気なく行っていた修学旅行も裏で莫大時間を掛けて準備されたものであると思い、準備する側の大変が少し感じられるようになった。 ③実際に仕事で先方と打ち合わせしなければならない時や書類を提出しなければならない時。クラスで協力して1つのことをする時にも協力のための良い経験になったと思う。 ④別の仕事を担当している人に分担して作業を手伝って貰った。
■①イベント開催までの流れの詳細を知ることができた。 ②思っていた以上に決めなければならない(考慮しなければならない)点が多くあったために、難しいと感じた。メンバーの得意不得意をよく知れた。 ③学生団体でのイベントの開催。課題解決プロジェクト。 ④大まかな予定しかなかったために、日程が間に合うかが心配だったので、細かく期限を設定したが、間に合わないメンバーがいたため、モチベーションの管理も大事だと感じた。「モチベーション管理」をしていきつつ、進められるようにした。
■①物事を企画するとき、自分が担当している部分が他の部分の進行や企画にどんな影響を与えるか、また与えられるかを考えながら仕事を進めることの大切さを学びました。今回の例で具体的にいうならば、自分はホテル班だったのですが、日程担当者と話し合ってどの部屋を何時から何時まで予約するのかを決めたり、交通担当者と、ホテルまでの参加者の移動手段を確認したりと、新しいことを決めようとするたびに2個も3個も他の班と話し合わなければならないことが生まれるという状態でした。そういった調整力が求められることを今回経験できてよかったです。 ②実施前よりも、先を見通す力や他の人との調整力、交渉力が身についたと思います。あとは、普段話さない人と話すようになりました。仲良くなったと思います。 ③仕事で新たな企画を考えるのに役立つと思いました。また、他の人が考えた企画について意見を述べることもできると思いました。 ④他に余裕がありそうな人に頼るのも大切だと思いました。やろうと思っていた仕事が1つや2つ他の人にうつるだけでとても楽になりました。そういった意味で、互いに気を遣って声をかけ合うのが大切だと思います。
■①他のグループがやっていることとの調整の大切さ ②どのような書類が必要かを考えることができた。 ③社会に出たときに、会社で企画を作るとき ④周りに相談して、手伝ってもらうこと
■①大きな企画もきちんと期限から逆算して計画を立てることが大切。同じ内容のものを同時進行で行うので、お互いに報告し合い、活発にコミュニケーションをとることが大切だと学んだ。 ②実施前よりグループのみんなと仲良くなれた。また、書類作りやタイピングなどの技術が上がった。 ③今後社会に出た時、企画やプロジェクトのようなものに困惑することなく、この経験を生かすことができそう。 ④周りに相談したり、好きな曲を聴いた。